「か」の字知ってる! ①
毎日毎日「知ってる!知ってる!」と、それはそれはどの教科でもすごい騒ぎ。
「そうかい。そうかい。」とうなずいて見せるわけです。
さて水曜日で一応「あいうえお」までの指導を終わりました。正しい筆順と字形を,面白い歌を歌いながら覚えさせました。
歌を歌いながら、これらの誤りに気づかせ、、正しい字形に気をつけさせようとしました。
「い」は全員かけます。「う」では、払えない子が3人います。これは手の運動機能の問題もあり、すぐにはできるようにならないでしょうから、急がせないようにします。
これもあんまり言うと嫌になりますので、気長にやります。
「あ」「お」は、意外とできます。難しいと思ったのですが。
さて、このようにしてきていよいよ「か行」と言う事なのですが、子どもたちのほとんどが、もうすでに「知ってる!」
ひらがなをこれ以上習うことに飽きている様子でした。
「今日は「か」の字を・・・」
「もう知ってます!」
「そんなことないでしょ。まだ知らないでしょ。」
「知ってるよー!」
さて、この場面をどうするか…。
①「知っていますか。そうですか…」と言ってすぐすぐ引き返す。
②「うるせ~い。知っていようが知っていまいが知ったこっちゃねぇ!だまって教科書を開けぇーい!」と怒鳴り上げる。
・・・
などと言う情けない手はとれません。
「知ってるよ!」と言うのを、自信を傷つけることなく、「やっぱり知らなかった。ちゃんと勉強してみたいな。」と意欲を持たせなくちゃならない。
「知ってるのにわざわざ勉強なんてしたくね~や。」という気になっているのでなかなか難しい。
「やっぱり知らなかったんだ。」と言う事実を知らせるしかないなぁと思いました。
「それじゃあ、ノートに書いてきてごらんよ。」と言いました。
感心感心。みんなちゃんと「かきくけこ」と書いてくるではありませんか。
しかし、ものの見事に全員字形が違う。
「おお!似ている!でも違う。」
自分こそは絶対書ける!と自信満々に持ってきた子全員が、私から「すごい!「か」の字に似ているね!」と言われて、ぶ然とした表情で帰ってきます。
(続く。)