「あの人「前の人」

「先生前の人がこれを落としました。」「先生、あの人がつねる。」…


うちのクラスには「あの人」や「前の人」がいっぱいいる。


今日でちょうど入学して1週間。そろそろお友達の名前を覚えて欲しい。

だから「前の人」といったときは「あー◯◯君ね。◯◯君がどうしましたか」としつこく繰り返すようにしていた。

生活科「あくしゅをしよう」

ちょうど生活科で「あくしゅをしよう」というのをやった。まず学級の子の名前を覚えて仲良くなろうと言うわけである。


それで下のような名刺フォームを作って子どもたちに配った。

temp_Photo (編集済み)

旗のところに自分の名を大きく書き、その下の空いているところに友達の名前を集めるわけである。


ちょうどその日の朝、職員打ち合わせで担任不在の間に,応援に駆けつけてくれる6年生が、「名前を書ける人」と言って黒板に書かせているところを見た。


思いのほか書けるので驚いた。
それでも数人は書いていなかったので、名前が書けない子は名刺に自分だけの模様を決めて書かせようと思っていた。


旗に名前を書かせながら、まだ書けない子を探して歩いて驚いた。

なんと、自分の名前は1人残らず書けるのだった。


名刺の交換の仕方を演じて見せた。「交換しましょ」「交換しましょ」握手してにっこり。「〇〇です」「〇〇です」と言って名刺を交換する。

そしてお互いに名前を書きっこする。


これを,その後数人の子ども相手に繰り返し演じて見せた。その後で自由に交換させた。

それでもわからない子がいる。1年生の特権である。ここから全てが始まる。


編集後記

「文字は学校で責任をもって教えるのだ!まったく書けないというところからスタートだ」とはりきって入門期の文字指導などを一生懸命に学んでいましたが,子どもたちはすでにこれまでの生活の中で自分の字くらいは書けるようになっているのです。

そのことに改めて驚き,「なんと,自分の名前は一人残らず書けるのだった。」と書いているのです。

本の紹介

教師は,目の前の子どもをまずそのまま受け止めて,その上で必要な手だてをつくっていきます。
海外の日本人学校で,あまりにも日本の子どもとは違う海外の子どもにとまどい,受け止め,なんとか手だてを改善しながら奮闘した記録です。
私のシドニー派遣教員日記: 人生に8つの色をつける