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放課後、学校を巡回していた時、ある教室の外の窓があいていたので、合鍵で入り口をあけ、教室の中に入り、外の窓をしめて帰ろうとしたときに、今日のタイトルの思いが頭を占領してしまいました。
「学校の教室って、収納について考えられていない・・・」

そもそも、子どもは学校にありとあらゆるものを持ち込みます。
ランドセル、教科書、お道具袋、水筒、上靴、体操服、水筒、給食袋、借りた本・・・場合によっては、絵の具、習字道具、笛、辞書、その他もろもろ・・・

  これだけのものを持ち込むのに、実はこれらを収納するスペースが絶望的にすくないのです。

ランドセル入れは後ろの棚になってます。中の教科書などを机にしまえば中はあくので、そこに帽子をいれたり、体操服をいれたりなどのささやかな工夫をしますが、まったく追いつきません。

帽子は休み時間のたびにかぶりますので、いちいちランドセルに閉まったり出したりもどかしい・・・。そうして、ランドセルの上に押しこむ形になります。
結果、うまく押し込まれずに床にポトポトおちまくる、というようなことになることがあります。

廊下には、ひとりひとりにフックが用意されてます。ここに体操服袋をかけてしまえば、あとは机の横のフックくらいしか子どものものを収納する場所はありません。

机の横に習字道具や絵の具をかけたら、もこもこせりだして机の机の間をあるけなくなりますし、なにより掃除の時間に運ぶのが重い。だから、背面黒板の棚や、教壇にならべておいたりします。

水筒は、後ろの棚の上にならべますが、工作の途中の作品などと混じり合い、雑然としてしまいます。

こまるのは上靴袋。月曜日に持ってきたら、金曜日にうわぐつをあらうために持って帰るまでまったくつかいません。 それでもどこかにおいておかなければなりません。だから、先生によっては月曜日の朝、大きなダンボールの箱に全員分の上靴袋を入れて後ろの掃除道具を入れる箱の上においておきます。
どうせ1週間つかわないのだから、そういう高いところにおいても困らないのです。

教室にはできるだけものをおかないほうがいい、といっていろいろな工夫を先生はしますが、しかしこんな状態なので子どものもので溢れかえらざるを得ません。

しずかな、なにもない、シンプルな空間で勉強させてあげたいなと思います。そうしたらどれだけ子どもは集中できるでしょうか。

学力もあがるにちがいありません。

どうかどうか、学校をつくる方。新しい学校を作るときには、子どものための収納をしっかり考慮してください。おねがいします。

 kinoko2

追記 2014/11/1 

この記事は、「教師の知的生活ネットワーク」から移動してきました。
それにしても、本当に必要なものの割には、収納スペースが少ないです。
私立の学校は、結構たくさんの収納棚がありました。